~ゆるりと子育て情報⑧~
「希望」
今、幼稚園ではクリスマス会(発表会)に向けて年長は「聖誕劇」、年中は「ノアの箱舟」、年少はクリスマス曲による「踊り」の練習が始まり、練習の時間を問わず、あちらこちらから子どもたちの機嫌の良い歌声が聴こえてきます。
思わず口ずんさんでしまうほど、クリスマス会を楽しんでいる子どもたちの様子に私たちの心も癒やされます。
平和がいかに心を豊かにしてくれることかと改めて思います。
年長児は、この時期に「主の祈り」も覚えます。
先日、「主の祈り」の話しをしたときに自分の罪、そこからの赦し、平和、戦争への思いまで、年長児とは思えないほどの活発な意見が飛び交い、まさに議論といっても過言ではないほどの時間が与えられました。
その中でIくんが「戦争は必ず終わる」と力強くも優しさ含む表情で言ってくれました。
それを聞いた他の年長児も心にストンと安心が落ちるように静かに耳を傾けて聞く姿がありました。
保育室の中は平安が広がり、一人一人の心が温かく満たされました。
Iくんから発せられた言葉の背景には、「根拠のない自信」が培われていることが伺えます。
乳幼児期には、この「根拠のない自信」の育みがとても大切になります。
「根拠のない自信」は自分の存在が認められ、信じてくれる人がいることを肌で感じ、潜在的に自分は愛されていることを確信できていることにより育まれていきます。
信じてくれる人がいるからこそ、人を信じて希望を持ち、ひいては豊かに生きる力へと導かれて行きます。
これは感覚的なものではなく、「ミラーニューロン」という脳の神経細胞の働きによるもので知らないうちに影響を受けることが科学的にも証明されています。
豊かな広がりを目の当たりにする現場におりますので、尚のこと確信が持てる次第です。
12月3日よりアドベントに入ります。
ガザへの軍事侵攻が休戦延長ではなく、終戦を祈りつつ、一人一人の方が祝福に満たされた喜びのクリスマスを迎えられますように希望を持っていきたいと思います。