~ゆるりと子育て情報④~

「言葉に出会うこと(^^♪」

 

この時期に冷たい風がビュービュー吹くと思い出す言葉があります。

「雲どんどん、雨ザーザー、風ビュービュー、これを繰り返して春になっていくんだよ」

かつて、私が勤めていた園の園長先生の言葉です。

風が冷たい日もこの言葉のおかげで「春が近づいてきたんだなぁ」と実感し、心は温かく、気持ちも軽くなります。

この言葉との出会いから、かれこれ30年ほど経ちますので、30回の春先+風が吹く度とすると幾度となく頭の中に巡り、幾度となく心が温められたことになります。

私たちは日々言葉によって支えられ、また、言葉には一見マイナスに向かってしまうような現状も“クルッ!”と反転させてもらえるような力もあり、さらに温かな言葉は、ぬくもりが心に残っていきます。

特に感覚の敏感期である0~6歳は視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感を使うことで脳が刺激され発達していきます。無意識のうちに培われる感覚こそ、生きる力のベースになるのではないかと思います。

スマホやYouTubeは、気持ちや感情をすぐに収めるには手っ取り早いものですが、この時期こそ、気持ちや感情を収めてしまうことより言葉のやりとり、抱っこ、スキンシップ等、気持ちや感情の通い合いで紡がれていく関わりが重要だと思います。

例えば、戸外は自然に触れるだけでも五感がフル稼働します。そこに、一緒にいるお父さん、お母さん、大人の人の心の中にある感じた思いをさらっと子どもに伝えるだけで構いません。これが、なかなか易しそうで容易くはないのですが、必ず感じるものはあると思いますので、その思いを言葉にし、ぜひ、語尾だけ変えてみることを意識してみてください。

扉を開けて「今日は風が冷たいなぁ」と思ったら「なぁ」を「ねぇ」に…

優しい語りかけに早変わり!

語りかけは、ぬくもりとなって温かい関わりの中で心が育まれていきます。

すぐに上手くいかなくてもいいのです。そこには、向き合っているという事実があります。向き合うことは、自分の存在が大切にされているという愛情を子どもたちは感じていきます。

もし、向き合うことが苦しさになってしまったら、ぜひ、その苦しみを周りの人にシェアされてください。相談する人がいなかったら、当幼稚園ももちろんのこと、お気軽にご相談ください。日々、あらゆる判断の中に置かれている私たち。判断の決定は経験や感覚が指針となっていることと思います。相談も大事な決定力の中に含まれます。

宝の子どもたちの子育てを応援しています。

子どもたちの内面が育まれるお手伝いができたらと思います。